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土地放棄制度を検討=相続登記義務化も―法務省研究会
所有者が分からない土地が増えて開発事業が遅れるなど社会問題化していることを踏まえ、法務省の研究会は1日、土地の所有権を放棄する制度創設や、相続登記の義務化の検討を柱とする中間報告を公表した。
今年度内に最終報告をまとめ、2020年までに関連法案の国会提出を目指す。
政府は同日、所有者不明土地対策に関する関係閣僚会議を首相官邸で開催。法務省が進める所有権放棄制度の検討などに加え、地籍調査の着実な実施など他省庁所管の対策も盛り込んだ基本方針を決めた。菅義偉官房長官は「所有者不明土地の問題は極めて深刻。一刻も早い解決が求められる」と述べ、政府を挙げて対策を進める考えを示した。
現行法の下では、土地の所有権を放棄できるかどうかは専門家の間でも見解が分かれる。放棄によって、所有者が税など管理費を負担する義務から一方的に逃れることも可能になるためだ。
研究会は今後、土地所有者の責任を免除できるケースを絞り込み、放棄の要件や手続きについて検討する。放棄された所有権の帰属先を国と地方自治体のどちらにするのが適切かも議論する。また、長期にわたって放置されている土地を、所有者が放棄したとみなすことができる制度の是非も研究する。
登記制度の見直しについて中間報告は、登記手続きを簡略化することを明記。相続人に登記の義務を課すことの是非や、法務局の登記官が所有者名や住所が適切に記載されていない登記を調べたり、最新の戸籍情報を把握できたりする仕組みも検討する。との報道がありました。
時事通信社 6月1日08時55分